大蔵省接待汚職事件 (ノーパンしゃぶしゃぶ事件)
 

 1998年に発覚した大蔵省汚職事件だ。 関係者の中には逮捕された者、自殺した者などがいた。1998年4月27日大蔵省は関係者112人に処分を下した。公表されている処分者は以下の通り。
 
1998年3月6日
   東京地検は、収賄容疑で次の大蔵官僚等を逮捕した。
(1)榊原 隆(38歳) 大蔵省証券局総務課課長補佐(キャリア組)
(2)宮野敏男(51歳) 証券取引等監視委員会上席証券取引検査官(ノンキャリア組)
1998年3月7日
懲戒処分を受けたにも関らず当時の官僚達は「天下り天国」の恩恵を強く受けているように思える。 
 
   大蔵省は金融検査汚職事件で、2人の官僚が逮捕・起訴されたことを受けて、2被告の上司であった者の処分を行なった。
(1)武藤敏郎官房長: 戒告
(2)涌井洋治主計局長(前官房長):減給20%3ヶ月
(3)原口恒和金融検査部長:戒告
(4)中川隆進日銀政策委員(前金融検査部長):減給20%2ヶ月
(5)岡田康彦環境庁企画調整局長(元金融検査部長):減給20%1ヶ月
(6)東正和金融検査部管理課長(前金融検査部審査課長):減給10%1ヶ月
(7)村木利雄札幌国税局長(前金融検査部管理課長):減給20%3ヶ月
(8)森田好則名古屋国税局長(元金融検査部審査課長、元同部管理課長):減給20%4ヶ月
(9)日下部元雄国際復興開発銀行顧問(元金融検査部管理課長):減給20%1ヶ月
 
武藤敏郎  現2020東京オリンピック事務総長
原口恒和  
中川隆進
岡田康彦
東正和
村木利雄
森田好則
日下部元雄
 
太字は金融庁と関連が極めて強そうと思える人物。
過去の事件で現在のところ、十分に情報を収集できていない。
1998年4月28日
  

大蔵省接待汚職で112人を処分した。主な処分者は、次のとおり。

【停職】4ヶ月
 (1)杉井孝 (銀行局担当審議官)
    辞表を提出し、受理された。

【減給】20%・6ヶ月
 (2)長野彪士  (証券局長)
    辞表を提出し、受理された。

 (3)墳崎敏之 (近畿財務局長)
 
【減給】20%・4ヶ月
 (4)滝本豊水 (証券取引等監視委員会事務局総務検査課長)
 
【減給】20%・2ヶ月
 (5)窪野鎮治 (銀行局担当参事官)
 (6)中井省 (銀行局担当審議官)
    1968年東大法学部卒
 (7)中村明雄 (主計局主計官)
    1978年東大法学部卒、証券局当時JT株割り当てに関して職務権限
    を持っていた。(別冊 宝島「大蔵官僚の暴落」118ページより)
 (8)福田 誠 (銀行局保険部長)
 (9)道盛大志郎 (金融監督庁設立準備室主任室員)
 
【減給】20%・1ヶ月
 (10)ア山正夫 (金融監督庁設立準備室上席室員)
 (11)花岡裕之 (中国財務局理財部管理審査課長)
 (12)幅崎秀一 (北海道財務局理財部金融第二課調査官)
 (13)村木利雄 (札幌国税局長)
 (14)吉村幸雄 (国際通貨基金理事)

【減給10%・1ヶ月】
 (15)石井 学 (金融検査部金融証券局長)
 (16)河村健三 (金融検査部上席金融証券検査官)
 (17)田上律児 (金融検査部金融証券検査官)
 (18)山口公生 (銀行局長)
 
【戒告】
 (19)勝栄二郎 (主計局主計官)
     1975年東大法学部卒、主計局主計官 建設、公共事業担当
 (20)河上信彦 (関東財務局東京証券取引所監理官)
 (21)楠 壽晴 (近畿財務局金融安定監理官)
 (22)榊原英資 (財務官)
 (23)竹田正樹 (大阪国税局総務部長)
 (24)椿原伸生 (金融検査部審査課課長補佐)
 (25)西川 聡 (国税庁国税審議官)
 (26)西村善嗣 (証券局証券業務課投資管理室長)
 (27)藤田利彦 (理財局総務課調査室長)
 (28)松尾良彦 (大阪税関長)
 (29)森 信親 (米州開発銀行財務局次長)
 (30)山本 晃 (証券局担当審議官)
     1969年東大法学部卒、 証券局業務課長、東北財務局長、東京証券取引所監理官を経て、現職。
 (31)岩下 正 (在アメリカ合衆国日本国大使館公使)
 (32)神崎康史 (OECD日本政府代表部一等書記官)
 
【官房付きなどに更迭】
 (1)墳崎敏之 (近畿財務局長)
 (2)滝本豊水 (証券取引等監視委員会事務局総務検査課長)
 (3)道盛大志郎 (金融監督庁設立準備室主任室員)
 (4)村木利雄 (札幌国税局長)
 (5)森 博彰 (福岡財務支局理財部長)

滝本豊水
 
福田 誠
 
道盛大志郎
 
ア山正夫  懲戒処分後、それなりの扱いを受けていたようだ。
 
石井 学  懲戒処分後、どちらかといえば冷や飯を食わせれ続けてきた感じだ。
 
河村健三  早々に天下りしたようだ。
 
森 信親  2016年現在金融庁長官だ。 懲戒処分を受けた人物がここまで上り詰めるのは一般国民にとっては不可解に思える。
  
神崎康史  何とかうまく生き延びて、天下りできたようだ。 
 
1998年(平成10年)5月12日 衆議院議員保坂展人君提出大蔵省の調査及び処分などに関する質問に対する答弁書 で更に下記処分対象者が明らかにされた。
西川 聡 戒告 国税庁長官官房国税審議官
竹田正樹 戒告 大阪国税局総務部長
  
 処分者のうち当時高官の地位にあった人たちは、恐らく日本のバブル経済時代に現役バリバリで活躍していた人達であろう。 今から思えばバブル経済を演出した当時の高官達、余りにも無責任だったと思う。 金融界に何らかの圧力を加え不動産投資に向かわせる、バブルがはじける(1992年)と、巨大な不良債権を残し、金融機関は「貸し剥がし」と呼ばれる「企業いじめ」をせざるを得なくなる。 バブル経済を演出した下品な金融業界の巨額の不良債権問題を国税を投入して何とか救済してきた。
 
 1994年日米経済包括協議、1996年日米保険協議、1998年本事件発覚。 奇妙な時間経過を感じさせる。 現アフラック日本法人の代表者であるチャールズ・レイク(Charles D. Lake II)氏と郵政問題時、国会でも追及された疑惑の多い高木祥吉氏(第3代金融庁長官、現株式会社日本格付研究所代表取締役社長)との怪しい関係。 
 
 この事件をきっかけとして大蔵省は解体され財務省と金融庁に分離されたと理解している。 財務省は予算配分等で各官庁に対して強大な権限を有し、金融庁は民間金融機関に対して強大な権限を有している。 
 
 これら公表されている処分者を眺めると、金融庁業務と関連が強そうな官僚が何と多いことか・・・。
 
 このような処分が下されたにも関らず、金融庁は財務省ほどには反省していないように思える。 護送船団方式と呼ばれた業界保護姿勢の継続、責任準備金と呼ばれる巨額運用資金が更に肥大化し、いずれは歯止めが効かなくなるであろう、この巨額資金を基に法令無視/軽視と思われる生保業界による横暴な振る舞い、富が金融機関に集積され、所得格差が拡大するのは十分予見できたであろうと思われるが、この暴走に歯止めをかけず、むしろ、業界利益に奔走していたと疑われても仕方がないほどの金融庁の国民軽視の姿勢。 
 
 生保業界の巨額運用資金は300兆円以上だ。 郵政問題時の3倍の巨額だ。 年間運用益8兆円。 運用益には保険業界だけには課税されないのだ。 もし課税されていたならば毎年2〜3兆円は国庫または国民に再配分されるのだ。 年間一人当たり保険料を25万円も払い続けている一般国民はもう少し賢明になるべきと思う。 
 
 アフラック生保協会の不適切な苦情処理対応をきっかけとして金融庁へ訴え続けているが、金融庁は重い腰を上げようとはしない。 余りにも明白なアフラックと生保協会の不適切な対応の事実があるにも関らず、金融庁は未だに積極的な姿勢を示しているようには思えない。 自ら多方面にわたって調査せざるを得ない。 調査すれば調査する程これまでの生保業界の各界への影響力の強さを実感させられる。 これほどの巨額資金を有していると国会議員の当落もかなり自由に制御できるであろう。 つい最近まで国債保有率1位だった、生保業界、国家に対しても恐らく強い影響力を発揮できるであろう。 郵政問題では恐らく小泉元首相が長年かけて調査研究し、問題提起されたのだと思う。 国論を2分するかのような大騒ぎになったことはまだ記憶に残っている。 保険業界の問題は郵政問題のおよそ3倍の規模だ。 この巨額資金に群がるどちらかといえば品性に欠ける人物、組織も恐らく郵政問題時よりも遥かに大きいと思われる。 
 
 この金融庁の国民に対する消極的な行政姿勢は、この処分者たちを眺めると奇妙に納得感もある。 ホントに性懲りもなく悪い奴らだと思う。 
 
まだまだ調査中だが、金融庁の国民軽視ではないかと思われるような最近の実例のいくつかを紹介させていただきます。 もっともらしい理由を述べてはいるが、まともには信用できない。 更に巧妙になった官民癒着が強く疑われる。
 
  金融モニタリング情報収集窓口
 
   注) 金融庁及び財務局等では、現在、検査・監督一体での切れ目ない総合的な金融モニタリングを行っています。こうした方針の下では、有益な情報は、立入検査の有無に関わらず全ての金融機関について常時収集することが望ましいことから、平成28年11月より、従来行っていた「情報を募集している金融機関」の掲載は廃止することといたしました。
 
 2年前から違和感を感じていたのだが、2016年11月1日からついに(注)のように消極的になってしまった。 体よく理由付けしているが、怪しいものだ。
 
 2012年に「アフラックの“欺瞞”にメス 金融庁が前代未聞の長期検査」が報道されある程度、世間を賑わした。 この賑わした頃〜金融庁の検査方針が何やら変化し、検査実態が不透明になりかかったようだ。
 
 この報道内容は現在のアフラックや生保業界の法令無視/軽視してまで契約者を無視したような横暴な活動実態を認識すると、2012年に報道されたアフラック絡みに話は本質的な問題が顕在化しないようにするための陽動作戦ではなかったのかと思う。
 
金融行政モニターについて
 
これも極めて怪しい。 業界関係者に対して
金融機関などからは、聴き手が金融庁職員であることにより、必ずしも率直な意見等を言うことは難しいとのご指摘もあるところです。このような点に鑑み、金融庁職員ではなく中立的な第三者である外部専門家(以下、6名)が直接にご意見・ご提言・ご批判などをお聞きするため「金融行政モニター受付窓口」を設置することとし、寄せられたご意見等を金融行政に反映できる仕組みを構築しました。
 
と述べているが、まともには受け取れない。 モニター委員も現在身体検査中だ。 金トラ協委員の人選でも想起されるが金融庁の人選は全く信用できないのだ。 消費者団体からの人選すら信用できない状況を官僚を含む日本の金融関係者は作り出してきてしまったのだ。
 
 一般国民からの金融行政に対する意見募集窓口も残されてはいるが、いつも「ご意見としてうかがいます」の官僚的回答ばかり・・・。
 これまでの金融庁の消極的な契約者保護姿勢を目の当たりにすると、あたかもメタボリック・シンドロームのような現在の日本経済の状況は、金融庁のこれまでの無責任な行政が根本原因ではないかと思うようになった。 本来個人消費を増加させることにより日本経済を成長させ、より多くの人々に恩恵をもたらすべきところであるにもかかわらず、庶民から保険料等の名目で薄く広く吸い集め責任準備金という形で資金が必然的に保険会社に集まる仕組みにメスを入れず看過してきたのが金融庁および昔の財務省だろうと思う。
 
 300兆円以上の責任準備金、保険料収入が皆無となっても9年間保険金や給付金を支払い続けることができるほどの巨額なのだ。 
 
 「怒り爆発!!!!〜」 
 
 まぁ、保険業界の問題がかつての郵政問題並みに社会問題となるのはまだかなり時間がかかるだろうと思う。 当時と比べて、今は情報量や情報源も豊富、伝達速度が早いので私が生きている間に顕在化してくるだろうとは期待している。 
 
戦後日本金融行政不祥事関連年表  金融官僚の華麗なる天下り  国民無視の金融庁官民癒着疑惑