肺 癌 ( 腺 が ん )      闘 病 記 録      過去  最初
日 時
2013/4/28
(日)
ネブライザー

 看護師の声で6:30に目覚める。体温36.4℃。血圧116−91.最高血圧は徐々に下がりつつあるようだが、最低血圧が異常に高い。多分測定ミスなのだろう。いまだに鼻に酸素チューブをつけているが酸素飽和度は99%。
10分のネブライザー吸入に続いて病棟内を歩行。やや早めに歩く。1周すると約240歩。2周した後、病室に戻り酸素飽和度を測定。脈拍80強で96%、徐々に脈拍数が下がると共に酸素飽和度も下がる。脈拍数75、酸素飽和度93%、脈拍数はまだ下がり続けるが、酸素飽和度は上昇する。1,2分で96,7%に復帰。酸素チューブを装着して更に酸素飽和度を測定する。99%。
 ネブライザーで吸入を行う。深く吸い込みすぎると左側切開部付近や左鎖骨下辺りがコキッといった感じで軽い痛みを感じる。まるで織り込まれていた紙風船が膨らみかけているとき何かにひっかって膨らむことができなかった箇所が開放され急に大きくなったような感じだ。
 21時シャワー。手術跡を観察。まだ黒いマーカーの線が残っている。同じ高さの右と比べ切開部付近が1〜2cm腫上がっているように見える。手を振りながら歩いているとどうも左腕が左脇に触れる感じがしていたがやはり膨らんでいたのだ。とても気になる。
 午後10時就寝体勢に入る。
 
投薬
錠剤名 朝食前 朝食後 昼食前 昼食後 夜食前 夜食後 就寝前
ロキソニン錠60mg
ムコスタ錠100mg
ムコソルバン錠
ツムラ六君子湯2.5g
レンドルミンD錠0.25g
造影剤CT画像。左肺の血管の様子。鮮明な画像に驚かされる。一番太いのは大動脈で直径が3cmもあるそうだ。
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2013/4/27
(土)
お見舞い

7:30起床
 90分おきに目覚める。トイレと痰の吐き出しだ。この日の子守唄はバッハのロ短調ミサ。今年3月に歌ったばかりの曲だ。本番のときは殆ど暗譜で歌えたのだが演奏後まだ2ヶ月も経過していないのに細かいところはかなり忘れている。歌い出しとか伸ばす音の拍数が分からない。
 前回の記録を読み返してみた。手術日は今回と同じ火曜日なので比較しやすい。経過はほぼ同じようだ。ネブライザーを始めた頃から急激に痰の量が増え始めている。後2日程度続きそうだ。肺の復活やネブライザーのおかげで肺の活動が活発になりいろいろな分泌物を出しているのだろう。肺の繊毛も活発化し、痰を押し出しているのであろうと思う。ベッドで横になっていると咳が出やすい感じだ。昨晩はほぼ90分おきに目覚め、咳込んで痰を吐き出し、トイレに行った。トイレで手洗い中にほぼ確実に咳き込んでしまう。咳の数が増えたためか、痰に微かな血液が混じっていることもあった。
 午前、背中の痛み止め薬注入用のチューブが抜かれる。咳をすると切開部付近が痛む。痛み指数1程度(誰かに痛みを話したくなる程度)。今日からシャワー可能だ。今回の手術では7cmの切開部と3箇所の穴が開けられたそうだ。
 病状の回復状況や処置状況は前回と殆ど同じだ。前回の闘病記を比較的細かいところまで記録していたのが、今回は大いに役立つ。
 2階のコンビにまで自力で買い物に出かけた。往復で200m前後だろうか。エレベータの中で少し歌ってみた。ベルディのレクイエムの最初のバリトン・ソロ部分を歌ってみた"Christe〜"と17拍分のフレーズなのだが、8拍しか歌い続けられなかった。恐らく肺活量は2500cc前後まで落ちているのだろう。今後の合唱活動が少し不安。
 友人が見舞いに来てくれる。少し早すぎる見舞いのような気がする。お菓子とヤクルトのお土産を頂いた。1階の喫茶室で約1時間歓談。一人は今年乳がんの手術を行った人、もう一人は今年の秋頃に子宮摘出手術を受ける予定の方、全身麻酔等の話で盛り上がった。
 夕食前、食前に服用する漢方薬を飲み忘れた。食後看護師に報告すると食後でもかまわないから目の前で服用しろという。単なる食欲増進のための漢方薬として処方されたものなのに、疑問に思いながら服用する。食後の薬(痛み止め:ロキソニン、胃薬、?)も続けて服用。
 午後9時過ぎ、同じ看護師が睡眠導入剤のレンドルミンを持ってきた。またもや、今すぐ目の前で服用しろという。まだ寝るつもりはないのに・・・と少しむかついた。さすがに後で服用してもよいと許可された。この看護師、自分の責任を果たすことが第一であるような態度が強いような気がする。
 午後10時、バッハの「クリスマス・オラトリオ」を子守唄にして就寝。昼間なるべく寝ないようにしているためか最近は90〜180分睡眠で目覚めるという断続睡眠になってきたようだ。もっと連続で眠れるようになりたい。激しい咳き込みは深夜頃から不思議なほど収まってきた。

投薬
錠剤名 朝食前 朝食後 昼食前 昼食後 夜食前 夜食後 就寝前
ロキソニン錠60mg
ムコスタ錠100mg
ムコソルバン錠
ツムラ六君子湯2.5g
レンドルミンD錠0.25g
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2013/4/26
(金)
下痢 

 食事、朝8割、昼9割、夜10割、右腕の点滴針を抜いてもらいため頑張って食べた。
看護師付き添いで地下の放射線科に行く。胸部X線撮影
採血結果、とても良好とのこと。素人判断だが今のところ前回と比べると悪くはないがそんなに良いとは思えない。元気付けのためおだてあげられているのだろう。
ベッドで安静時はいまだに鼻からの酸素補給を継続するように告げられる。
午後から下痢便2回。5日前に購入した開封済みのペット・ボトルのお茶を飲んだのが原因かもしれない。多分そうだ。飲むのを止めてから回復してきた。
午後から痰が非常に多くなった。今回は前回のように横隔膜を押し上げて痰を吐き出すというのは余りできなかった。咳で痰を吐き出すが前回と比べ傷口が小さいためかそんなに痛みはない。痛み指数0.1程度
最後の点滴針が夕方抜かれる。残りは背中に刺さった痛み止め「アナペイン」の管だけだ。
21:30就寝
採血結果
05/10 06/28 08/29 02/28 04/02 4/23
手術直後
4/24 4/25 4/26 基準値 意 味
総蛋白 6.3 L 6.1 L 6.9 6.7 6.9 5.4 L 5.3 L 5.7 L 6.0 L 6.5-8.0 栄養状態や肝機能障害を推測するための指標
アルブミン 3.9 3.8 L 4.1 3.8 L 3.8 L 3.0 L 3.0 L 3.0 L 3.1 L 3.9-4.9 健康、栄養状態を推測するための指標
AST(GOT) 17 16 20 18 21 182 H 74 H 37 H 24 10-33
ALT(GPT) 11 11 18 17 25 131 H 117 H 72 H 50 H 4-30 肝組織の障害を推測する指標
LDH 215 177 195 209 182 323 H 186 187 186 100-230 肝臓などの障害を推測する指標
ALP 259 H 256 269 263 271 214 214 197 191 167-345 肝臓、骨芽細胞の障害を推測する指標
総コレステロール 234 H 208 232 H 210 130-219
中性脂肪 98 86 66 81 30-149
尿素窒素 17 17 15 20 17 14 17 13 13 8-20
クロール 111 H 111 H 110 H 105 106 110 H 105 101 104 98-108 腎機能などの障害を推測する指標
CRP 0.1 0.1 0.1 0.1 0.2 0.2 5.6 H 6.9 H 4.7 H 0.0-0.4 体内での炎症や組織障害の存在や程度を推測できる指標
白血球数 6.15 5.87 6.78 8.34 6.72 10.89 H 9.01 H 8.57 7.29 3.5-9.0 多いと体内で炎症が起きていたり病原菌が進入していることを示す
赤血球数 386 L 394 L 441 409 443 395 L 367 L 386 L 387 L 410-530 酸素の運搬能力を示す指標
ヘモグロビン 11.8 L 11.8 L 13.2 L 12.4 13.3 11.9 L 10.9 L 11.5 L 11.6 L 14.0-18.0 酸素の運搬能力を示す指標
ヘマトクリット 35.0 L 36.1 L 39.9 L 37.6 40.4 35.9 L 33.8 L 35.4 L 35.1 L 40.0-55.0 貧血の程度などを推測する指標
血小板数 16.1 16.2 17.2 20.6 21.0 15.0 15.8 14.9 15.5 12.0-36.0 減少すると出血しやすくなったり血が止まりにくくなる。
単球% 5.2 6.3 4.4 5.3 4.0 3.9 6.7 7.8 2.0-11.0
リンパ球% 45.4 52.0 H 48.2 34.7 36.9 12.9 L 15.9 L 18.8 L 19.0-49.0
好中球% 44.0 38.8 44.2 57.7 57.2 82.8 H 76.8 H 71.9 37.0-72.0
好中球数 2.71 2.28 3.00 2.89 2.48 9.02 6.58 5.24 3/15:分葉核球数

手術直後のAST、ALTの上昇は麻酔薬に心臓への負担を考慮した薬剤も加わっているためとのこと。

投薬
錠剤名 朝食前 朝食後 昼食前 昼食後 夜食前 夜食後 就寝前
ロキソニン錠60mg
ムコスタ錠100mg
ムコソルバン錠
ツムラ六君子湯2.5g
レンドルミンD錠0.25g
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2013/4/25
(木)
病棟へ戻る

美人担当医がドレーン・チューブを抜いてくれた。美人看護師が尿管カテーテルの管を抜き、局部を洗浄してくれた。恥ずかしいが、そんなこといっておれる場合ではない。背中の痛み止めチューブと1本の点滴針を残して車椅子で8階の病棟に戻る。
ネブライザー開始 2秒吸い込み、2秒停止、ゆっくり吐き出す。10分
食欲不振。アイスクリーム、フルーツ、ヨーグルトは特別サービス。
病院食をかなり食べられるようになったら栄養補給のための点滴針を抜いてくれるとのこと。

投薬
錠剤名 朝食前 朝食後 昼食前 昼食後 夜食前 夜食後 就寝前
ロキソニン錠60mg
ムコスタ錠100mg
ムコソルバン錠
ツムラ六君子湯2.5g
レンドルミンD錠0.25g
創の大きさは7cm、ドレーン用の穴など3箇所
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2013/4/24
(水)
個室へ移動

両隣のベッドに比較的騒々しい患者が入ってきたためか、個室のICUにベッド毎移動された。個室のICUは比較的広々としており、若干寂しい感じもする。前のベッドの前には大きな掛け時計があったが、この個室では時間が分からない。ほぼ1時間おきに氷をなめさせてもらう。
 この日の昼から食事可能になる。食欲が全くわかない。この日は蕎麦と固いハンバーグのようなもの。蕎麦は少し食べたが、とても食べにくい。フルーツのグレープ・フルーツが無茶苦茶美味しく感じられた。
 美人担当医に食欲がわかないことを訴え、今後の食事にはフルーツとヨーグルトを加えてもらうことになった。
 午後、ベッドから起き上がり歩行訓練。といってもナース・ステーションを1周するだけ。点滴スタンドに寄りかかりながら何とか歩けたが、頭がボーッとする。
 子守唄Brahmsのピアノ協奏曲2番、バイオリン協奏曲。夜、30分〜1時間の断続睡眠を繰り返す。

投薬
錠剤名 朝食前 朝食後 昼食前 昼食後 夜食前 夜食後 就寝前
ロキソニン錠60mg
ムコスタ錠100mg
ムコソルバン錠
ツムラ六君子湯2.5g
レンドルミンD錠0.25g
手術1週間前のCT画像。足側から頭側を眺めた像。画面右側が、左肺になる。このときCT上ではこの辺りが一番大きく広がっていたようだ。
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2013/4/23
(火)
手術当日

 途中何度か目覚めたものの午前7時過ぎに起床。合計で7時間以上の睡眠は取れたと思う。朝の検温。血圧106−59、体温36.3度。当然朝食は抜き。病棟ベッドで弾性ストッキングを履く。エコノミー症候群防止のためだ。
 午前9時前。2日間のICU生活に必要なもの(CDプレイヤー、歯磨き、箸、スプーン、着替えなど)を紙袋に入れとぼとぼと手術室に徒歩で向かう。以前もぞうだったが、ホント、死刑囚の心境だ。手術室ですっぽんぽんになり手術着に着替える。半そでうしろボタンの厚手の生地の女性用ブラウスのような上着、腰巻のような下着だ。
 手術室入り口でチェックを受ける。左手に青色のネーム・バンドを装着される。手術箇所が左側を示す青だ。手術箇所が右の場合、右手に赤のネーム・バンドを装着するらしい。
 手術台に乗る。前回と比べやや精神的に余裕があるのと、すぐには麻酔がかけられなかったので手術室の様子を観察することができた。前回とは異なる手術室のようだ。手術室にはまだ私の胸部X線画像やCT画像はかかげられていなかった。手術に携わる方々が挨拶に来られる。看護師はやはり美人で聡明そうだった。担当医の美人医師も来られた。最初誰か分からなかった。ヘアキャップやマスクで大きく顔が隠されているからだ。とても凛々しい感じだった。恐らく第1助手として執刀されるのだろう。主治医はまだ見えなかった。手術台で右に向かされ、背中に麻酔の管が挿入される。殆ど痛みはない。横を向いていたか真上を向いていたか記憶が定かではないが、透明なマスクが接近してきた。いよいよ手術開始だ。と思った瞬間、手術台上で意識が戻った。手術終了だ。ストレッチャーに移動させられて集中治療室に移動させられる。痰を自分でふき取れないので看護師がふき取ってくれる。体には背中に痛み止めのチューブ、右手に3箇所点滴針が挿入されている。そのうち1本は動脈に挿入されているらしい。胸には心電図モニターの電極が装着されている。
 集中治療室に到着。前回と比べ、少し頭がボーッとしているようだ。余り覚えていない。手術は麻酔時間も含めて6時間、手術は4時間だったそうだ。今回は身体への負担を考慮してできるだけ切開部を少なくしたそうだ。最大の切り口は7cm、他に3箇所に穴を開けたとのこと。多分、穴は胸腔鏡を挿入する穴なのだろう。今回は胸を囲む肋骨は切断しなかったらしい。
 切除した左肺葉下は7cmの切り口から出したそうだ。「そんな狭いところからよくだせたものですね。病変部が肺に残ったりしないのですか?」との問いに担当医は、丈夫な袋に切り取った部分を入れて引き出すので心配ないとのこと。病変部も前回よりも小さかったそうだ。「先生、私の肺動脈とか、肺静脈も観察されました?血管内の血栓とか血管周囲のコレステロールのことです」」、「観ましたよ。血管内に血栓があるかどうかは分かりませんが、比較的きれいな血管でしたよ」との答え。ホッ。
 集中治療室に移動してから数時間後には氷をなめることが許された。美味しかった。持参したCDを聞きながら10〜30分程度の断続睡眠を繰り返しながら1夜を過ごす。
手術直後に集中治療室で撮影された胸部X線画像。左(画面上右側)の横隔膜が上に膨らんでいる。2011年8月手術時は丁度この画像を裏返したような感じであった。右肺は約1年半でここまで拡張した。
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2013/4/22
(月)
手術入院

 ついにこの日が来てしまった。2011年夏に手術入院を経験しているが、やはり気分が昂ぶってしまう。手術や手術後に対する不安と同時に、癌細胞切除という期待が交錯する。
 今回の入院期間は約2週間といわれているが、前回の経験からするとやや短いと思う。3週間程度入院させていただこうと思う。2週間では一人住まいの私にはやや生活不安が残る。肺の機能が50%に低下した状態の自分が今のところ想像できない。
 とにかく明日手術だ。手術後の1週間近くの生活が一番うっとおおしく思う。手術後ICU2泊だ。
 午前入院手続き、6人部屋の一番南側のベッドだ。前回と同じベッドだと思う。このベッドを使用するのは1日だけ。手術後は別のベッドに移動するらしい。今日と明日からののICUでの生活に必要なものだけを出す。病棟看護師が挨拶に来る。胸部X線撮影を行う。昼食後、麻酔科医、手術室看護師、主治医の説明を受ける。麻酔科医と手術室看護師の説明は前回と同じだろうと思う。手術室看護師はとても美人で聡明そうだ。
 主治医の説明。別室で行われた。立体的な肺の血管の画像を見ながらどの部分を切断するかなどの説明を受ける。前回の説明ではこんなに解像度が優れ立体的な画像はなかったと思う。技術の進歩は素晴らしい。今回はできるだけ傷口を小さくするような手術を行うとのこと。手術、術後などの危険性についての説明なども聞いた後、手術同意書に署名。
 病棟看護師に腋毛を悌毛してもらう。血圧測定。 最高血圧は115。通常よりもやや高い。一度経験しているとはいえやはり緊張しているのであろう。今日午後9時以降は禁食、0時以降は禁飲食。夕方、美人担当医とお話。とても話しやすい。病状などについてとても話しやすい。テレビ・ドラマなどでは執刀医が最後に手術室に入り「それでは***様の****を****術式により開始します」と宣言するシーンがあるが、実際にはもっと厳格な話があるそうだ。最終的な患者の確認、左右確認などが行われるそうだ。患者は麻酔がかかっている時なので全く分からない。
 21時入浴。看護師が血圧と体温を測りにきた。最高血圧136.高い。入浴直後ということもあろうが、やはり興奮しているのであろう。睡眠導入剤のレンドルミンと下剤を服用して就寝。CDを聞きながら寝たが、恐らく22時前には眠っていたと思う。途中2度目覚める。
手術直前の肺。よく分からないが何となく左肺下の陰影が濃くいかにも癌細胞という感じだ。
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2013/4/17
(水)
手術日決定

 今日外来受診した。問診前に造影胸部CT撮影。今回は造影剤の注射は足首にされた。造影剤入りでのCT撮影は今年は多分4回目。足首への注射は驚いた。
 撮影後問診。主治医の説明を聞く。手術は可能とのこと。手術の概要や予定を聞く。左肺葉下を切除する。前回の手術と合わせて50%以上の肺胞を喪失してしまう。手術後息切れする可能性が高い。どの程度運動能力が低下するか気になる。
 手術は4月23日。その前日22日に入院する。入院期間は今のところ2週間。今回は術後補助化学療法、いわゆる抗がん剤治療はない見込み。
 ある程度は予想というか期待はしていたが、こんなに早く手術していただけることになり大変嬉しい。この手術を待っている間が転移するのではないかととても不安なのだ。
 今回の自己負担分は7440円。う〜ん、金がかかる。今月の医療費自己負担分は合計で7万円強。
 
新宿御苑の桜 普賢象(フゲンゾウ)
2013/4/10撮影
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2013/4/5
(金)
腎臓の腫瘍

 2012年10月に指摘された左腎臓の腫瘍、経過観察であったが、今日東京女子医大に行き、診察を受けた。診察の前に造影剤を用いたCT撮影を行う。東京女子医大は巨大で大変込み合う。CT室には多くの患者が待っていたが、世私の場合、予約時間ぴったりにCT室に行き、殆ど待つことなく処置していただいた。CT室に入り造影剤を注射される。どうも東京女子医大では注射の上手な人には当たらない。今日も1回目はうまく血管に刺すことができず、2回も刺された。1週間前のPET検査のときもいまだに注射痕が残っている。造影剤を静脈に注入されるとすぐに熱く感じる。数分時間が経過すると体全体がやや熱くなっているのを感じる。
 CT撮影を終わり泌尿器科に行く。10時に予約していたが、1時間以上も待たされた。
 診察室に呼ばれた。CT画像をみながら担当医師の説明を聞く。昨年10月撮影時のCT画像と比較して、腫瘍の大きさは殆ど変わっていない。悪性ではなさそうだ。悪性としても1年放置していても問題ないだろうとの医師の見解。予想はしていたが気が楽になった。左肺葉下の手術と重なるとまずいとは思っていた。多分、悪性ではないと思うが、悪性としても1年後には手術可能な程度に体力は回復しているだろうと思う。しばらくはこのまま経過観察。次回の診察は2013年10月。半年先だ。
 今回の自己負担分は9060円。予想していたよりも安かった。
PET検査画像。背中のオレンジ色の部分が癌(左肺葉下)
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2013/4/4
(木)
退院

 昨晩は映画ではなくクラシック音楽を聴きながらレンドルミンを服用しての就寝だったので比較的早く入眠できたと思う。多分、寝ようと思ってから4,5分で眠ったのではないかと思う。21:30就寝、5:30起床。途中トイレタイム1回。
 午前9時、心臓エコー検査。検査中歯科から診察時間が早まったとの連絡。エコー検査終了後、歯科に向かう。受付でまずX線撮影して来いとのこと。撮影を終え画像を受付に渡し、病床で待機。歯科は朝早いというのに患者が多い。ちなみに4月10日に予定されていたトレッドミルによる検査も本日午後可能との事。
 午後0時前、歯科に呼ばれた。手術前に口腔内をきれいにしておくための処置ということらしい。約30分の歯のクリーニング。日頃歯磨きなどは丁寧に行っているつもりだが、「結構汚れている」との医師の話には少しショック。茶色い汚れは細菌や歯石らしい。まっ、手術前後に口腔内をきれいにしておくことは重要だと思う。前回はなかった。
 午後1時過ぎ、トレッドミル心臓負荷検査。以前骨髄抑制で体調が非常に悪いときに受けたことがある。このときは心拍数が180を超えたと記憶している。傍に心臓の専門医がついているとはいえ、怖かった。
 上半身裸になり心電図の電極をつける。トレッドミルで歩行する。徐々に速度や傾斜がきつくなり負荷増える。負荷がかかっている間、心電図や血圧、心拍数などがモニターされる。今回は心拍数は150を越えなかったようだ。また最高血圧も150前後だったと記憶している。負荷が大きくなり後半は少し息切れしてきたが、前回ほど大変ではなかった。
 病室に戻り退院準備。午後2時過ぎ退院手続き。今回の自己負担額:50290円+歯科4890円
 
今回の肺腺癌の病巣左肺葉下。体を足元から眺めた画像。背中側に病巣が縦に広がっていた。
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2013/4/3
(水)
肺シンチ

 午前7時起床。午前中に肺血流シンチと肺換気シンチという検査を受ける。所要時間1時間程度。肺換気シンチは顔にマスクを被せ放射性同位元素を含む空気で呼吸させ空気の流れを診る検査らしい。酸素吸入などで使われるマスクよりもより密着性の強そうなマスクだ。次いで肺血流シンチ。静脈に放射性同位元素を含む注射液を注入。骨シンチとは異なりすぐに検査。検査技師は「使用した放射性同意元素は半減期が1日程度の非常に短い」ということをしきりに強調していた。福島の原発事故で世間の関心が高まったためだろうか。個人的には被爆量に関しては全く気にしていない。長期滞在する宇宙飛行士は半年で250ミリシーベルト被爆しているらし。私なんかこの1週間でPET、CT、シンチ、X線などで恐らく20ミリシーベルト近く被爆しているだろう。手術入院以降もかなり被爆すると思う。年間50ミリシ-ベルトは超えると思っている。年間許容被爆量2とか10ミリシーベルトとか国内で論議されている放射線被爆への確実な根拠の無い許容値論議とか過剰な被爆の恐れなんてアホらしく思えてくる。
 午後は検査なし。持参のDVDを観る。映画なのだが、途中で眠ってしまい、なかなかストーリーがつかめない。
 睡眠導入剤(レンドルミン)を処方していいただく。
 
やまぶき
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2013/4/2
(火)
各種検査

 昨晩は比較的早く21時前後にベッドに入り韓国時代ドラマを見ていた。途中うつらうつらとしてストーリー展開がよく分からないところもでてきたが、結局見続けてしまい、3,4時間の睡眠しかできなかった。韓国ドラマを見始めるとついつい眠らずに続けてみてしまうのでこの1年以上は見るのを控えていたが、病院では超暇、ついに見てしまった。
 午前7時、看護師が検温や血圧測定に来る。8時前後に朝食が配られる。担当医が来られ足の付け根付近から動脈血を採取。動脈というので少し緊張する。美人担当医の冗談で笑いが渦巻くが、笑いすぎてミスしないか少し心配。この美人担当医点滴針挿入時も処置されるが、大変上手なので信頼している。9時前に主治医や担当医が回診に来られる。先日の東京女子医大での検査結果の報告書を閲覧させていただいた。左胚葉下に癌とは明示されていないが、強度の集積があるとのこと。他には集積は見当たらない。一応まだ転移はしていないようだ。PETの検査画像、素人が見てもよくわからない。左胚葉下や心臓の一部など部分的に強調された色が表示されているがよくわからない。
 骨シンチの準備のためアイソトープを注射。午後1時前RI(骨シンチ)約30分程度。じっとしているのがつらい。昨日の睡眠不足を補うため眠りたかったが眠れず。午後2時頭部MRI。以前は余り気にならなかったのだが、今回は以前よりも騒音が大きいように感じた。途中眠ることができた。約20分。午後3時腹部エコー。

02/22 02/24 02/27 02/29 03/02 03/08 03/15 05/10 06/28 08/29 02/28 04/02 基準値 意 味
総蛋白 6.5 6.3 L 6.2 L 6.5 5.9 L 6.1 L 6.2 L 6.3 L 6.1 L 6.9 6.7 6.9 6.5-8.0 栄養状態や肝機能障害を推測するための指標
アルブミン 4.0 3.8 L 3.7 L 3.8 L 3.5 L 3.7 L 3.8 L 3.9 3.8 L 4.1 3.8 L 3.8 L 3.9-4.9 健康、栄養状態を推測するための指標
AST(GOT) 15 18 15 17 19 14 16 17 16 20 18 21 10-33
ALT(GPT) 11 15 16 25 30 15 14 11 11 18 17 25 4-30 肝組織の障害を推測する指標
LDH 194 218 160 169 204 180 207 215 177 195 209 182 100-230 肝臓などの障害を推測する指標
ALP 297 202 183 206 203 210 203 259 H 256 269 263 271 167-345 肝臓、骨芽細胞の障害を推測する指標
総コレステロール 234 H 208 232 H 210 130-219
中性脂肪 98 86 66 81 30-149
尿素窒素 25 H 21 H 23 H 22 H 27 17 19 17 17 15 20 17 8-20
クロール 111 H 106 107 106 105 113 H 113 111 H 111 H 110 H 105 106 98-108 腎機能などの障害を推測する指標
CRP 0.1 0.1 0.0 0.0 0.4 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.2 0.0-0.4 体内での炎症や組織障害の存在や程度を推測できる指標
白血球数 5.89 11.72 H 10.62 H 11.03 H 8.16 5.71 4.32 6.15 5.87 6.78 8.34 6.72 3.5-9.0 多いと体内で炎症が起きていたり病原菌が進入していることを示す
赤血球数 374 370 L 385 L 415 395 L 365 L 375 L 386 L 394 L 441 409 443 410-530 酸素の運搬能力を示す指標
ヘモグロビン 11.5 11.5 11.8 L 12.7 L 12.1 L 11.2 L 11.5 L 11.8 L 11.8 L 13.2 L 12.4 13.3 14.0-18.0 酸素の運搬能力を示す指標
ヘマトクリット 34.5 34.1 L 35.7 L 38.5 L 36.4 L 34.0 L 35.2 L 35.0 L 36.1 L 39.9 L 37.6 40.4 40.0-55.0 貧血の程度などを推測する指標
血小板数 16.9 14.2 11.2 L 15.4 15.9 18.0 19.8 16.1 16.2 17.2 20.6 21.0 12.0-36.0 減少すると出血しやすくなったり血が止まりにくくなる。
単球% 8.1 1.8 L 5.0 5.1 5.6 4.6 8.0 5.2 6.3 4.4 5.3 4.0 2.0-11.0
リンパ球% 51.3 H 8.4 L 35.9 52.6 H 47.1 45.2 59.0 H 45.4 52.0 H 48.2 34.7 36.9 19.0-49.0
好中球% 38.2 89.8 H 58.9 41.8 46.5 49.0 44.0 38.8 44.2 57.7 57.2 37.0-72.0
好中球数 2.25 10.52 6.26 4.61 3.79 2.80 1.38 2.71 2.28 3.00 2.89 2.48 3/15:分葉核球数
CEA 1.4 1.5 1.3 1.8 1.8 1.5 5.0以下 11/10 :1.4、1/25:1.2
CA19-9 29.3 37U/ml以下
KL-6 442 500U/ml
PaCO2 44.2 35-45mmHg 動脈血の二酸化炭素
PaO2 79.4 75-100mmHG 動脈血の酸素
肺活量 3.65 2011/8/1:4.05

 動脈血の値が閾値ぎりぎりだが、これは以前の右肺葉下削除のため仕方がないとのこと。今度、左胚葉下削除となると基準値の範囲外になるのは確実。少しばかり酸素ボンベ必需品となった私の生活ぶりが脳裏をよぎる。 
 
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2013/4/1
(月)
肺活量

 術前検査のため入院した。4泊5日の予定だ。午後から検査が始まった。腹部CT、心電図、肺機能検査お行った。肺機能検査では肺活量の測定の後何やら難しそうな検査が行われた。所要時間は15〜20分程度だったと思う。肺活量の測定では結果がすぐ理解できる。前回の手術前の肺活量測定では4000cc強あった。前回の右肺葉下削除手術で肺活量は27%減少し3000cc前後になったと思われる。肺活量は術後少しは増えるということは教えられていたが、そんなにも期待はしていなかった。実際、合唱練習でロングトーンの発声時、仲間は20拍程度持続できるのに、私は16拍程度しか声が続かなくなっていた。
 今回の測定では3600ccあった。予想よりもはるかに多かったので嬉しかった。日頃の運動や声楽のトレーニングがこの結果をもたらしたのかもしれない。肺活量は増えても肺胞の数は増えない。私の肺のガス交換能力は恐らく増えることはないだろう。とはいえ人間というか生き物は驚異的な潜在的な能力も持っていると思う。肺胞は増えなくても肺活量の増大や呼吸関連の筋肉のトレーニングにより肺胞と接する空気の量が増えたり、肺胞自体の能力が向上したりして適当に身体が調節してくれるのではと甘い期待もしている。
 主治医とお話した。先日の東京女子医大でのPET検査結果の報告があった。転移は見当たらないようだ、左肺葉下の患部の広がりもそんなに大きくなさそうだ。とのこと。安心した〜。恐らく手術可能だろう。以前指摘された左腎臓の腫瘍についてもPETで検出されないということは癌細胞ではなさそうだ。主治医は来週は学会、その次の週の主治医への外来診察で恐らく手術スケジュールが決定するだろう。うん・・・、4月下旬手術だな・・・、と勝手に思い込んでいる。
先日のPET検査画像
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2013/3/29
(金)
PET検査

 私がお世話になっている社会保険中央総合病院にはPET検査装置(Positron Emission Tomography:陽電子放射断層撮影法)が設置されていないため、主治医の紹介により東京女子医大でPET検査を受けてきた。
 PET検査については癌の早期発見に役立つCTやMRI装置に類似した検査装置程度の認識しかなかった。今回初めて受けた。機能的には骨シンチと似ているようだ。
 放射性アイソトープを注射し1時間安静。CTと同じような装置で約20分撮影する。結果は主治医に送られれそこで説明を受けるとのことだった。
 体全体を調べ、癌細胞が集積している箇所が判明する。以前の骨シンチのときもそうだったが、これが怖い。この検査で転移が指摘されたならば手術は行ってもらえない。恐らくいきなり病期3以上にされてしまう。転移していないことを祈るのみ・・・。
 前回は肺生検で癌を告知されてから手術まで約1ヶ月経過した。前回は術前検査入院時に骨シンチを受けられなかった。この骨シンチが遅れたことで告知〜手術まで1ヶ月かかったのだと思う。今回は骨シンチにかわってPET検査を受診済みだ。もしかすると以前よりも短い待ち時間で手術していただけるかもしれない。実際、この手術まで待っている時間がめちゃくちゃ不安なのだ。がん細胞が更に成長し転移したりしないかと不安になるのだ。
 PET検査、保険が適用されて自己負担額は3万円弱、1泊2日の肺生検が4万円強、次の術前検査が前回の経験からすると8万円強、いや〜、かなりの出費となる。
 
新宿御苑は平日にもかかわらず花見客が多かった。3月29日撮影
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2013/3/28
(木)
判決

 先日の肺生検の結果を教えてもらうため病院に行った。予想通り悪性腫瘍だった。前回と比べ検査時間が長いとは思っていたが、3通りの細胞を採取したらしい。よく分からないが直接つまみとって採取した細胞や、気管支洗浄の結果採取した細胞などだった。培養した結果、前回と同じ原発性の腺がんと検査報告書には記載されていた。
 思い返せば私の人生振り返れば肺癌に罹患するのもある程度納得できそうだ。女性ホルモンの服用などで遊んでいたこと、長年の喫煙習慣、たばこの煙で充満していたスナックでの長年のお仕事、不規則な生活リズム、運動不足、超偏食・・・、過去の乱れた生活習慣の罰が当たってしまったようなものだ。
 原発性の腺癌というのはせめてもの救いだと思う。前回の経験からすると多分まだ転移はしていないと思う。手術も可能だろう。今回の患部は左肺葉下。これを全部削除すると私の肺活量は以前と比べ50%前後になってしまう。主治医は50%になることによる私の生活の質を心配して下さった。万が一著しく生活の質が落ちると肺葉全部ではなく部分削除という手段もあるらしい。この場合、リンパ節なども残り転移の危険性が高まってしまう。もしかすると究極の選択をしなければならなくなるかもしれない。
 素人考えだが、肺腺癌は殆ど肺の下葉にできるようだ。今回全削除すればおそらくもう癌とは無縁になれるだろうと思う。手術以降生活習慣は素晴らしく改善している。もう生活習慣病とは無縁だろうと思う。
 一方肺50%削除による生活の質が著しく低下する(例えば、常時酸素吸入器が必要な生活)と推測されたならば肺葉の部分切除して転移におびえなければならなことになってしまう。
 まぁ辛いな〜。もしも今回全摘出すれば残りの肺葉は左1、右2肺葉となる。さらにがん細胞が出現すればもう手術不可能だろう。IPS細胞で肺葉が再生できるにはまだまだ先だろう。20年後位には可能となっているかもしれない。20年は生きながらえなければ・・・・。
 最近の医療技術の進歩はめざましい。革新的な免疫療法で癌が怖くなくなる時代もまだ10年以上先のことだろう。私の発癌、ちょっと早すぎる。タイミングが悪すぎる。
 少しはEndingを迎えるための心の準備は少しはしたが、今日の結果を聞いて猛烈に「生」への執着心が高まった。
 ちなみに明日はPETによる検査。4月1日から5日間の入院で集中的に術前検査を行う予定。前回の経験からとにかく早く手術して欲しいのだ。
 
新宿御苑はこれからが桜本番。染井吉野よりも遅咲きの桜も多い。3月20日撮影
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2013/3/16
(土)
検査入院(肺生検)

 3月15日、気管支鏡挿入による患部組織採取のため1泊2日の入院。自宅で朝食。昼食は抜き。胃の内容物が肺に入り込む危険があるためらしい。午前10時過ぎ入院手続き。入院に当たっては保証人を立てる必要があるらしいが、私の場合、保証人は立てない。そのかわり保証金を預ける。今回は5万円の保証金を要求されたが、持ち合わせがなく4万にしていただいた。手持ちの現金が少なくなり少し心細い。引越ししたため銀行へ現金を引き出すのが面倒になった。
 入院手続きを終え、ナース・センターに向かう。多くの看護師に挨拶される。1年ぶりなのによく覚えてくれている。ちょっぴり嬉しい。とはいえ、1年前は私は延べ100日前後入院生活を送りとてもユニークで扱いやすい患者だったので印象に残っていたのかもしれない。1年前はもう2度とここには来たくないと思っていたのだが残念ながら再びお世話になるハメになってしまった。
 ベッドに案内される。血圧測定や体温測定などが行われる。血圧が高いのに驚いた。日ごろ安静時の血圧は120〜60前後なのにこの時は160〜90もあった。30〜40も高い。前回も同じような感じだった。気管支鏡挿入は1度経験しているので別に恐れてはいないつもりだったが、やはり緊張しているのであろう。生理的食塩水の点滴が行われる。翌日朝まで点滴針を挿入したままだそうだ。今回は右手首付近に点滴針を刺されとてもうっとおおしい。顔も洗えない。お箸も持ちにくい。
 午後2時過ぎ、検査室に呼ばれた。点滴スタンドと共に検査室に向かう。局部麻酔を行う。前回の経験ではこの局部麻酔を行う作業が一番辛かった。まず口の奥辺りの麻酔。何かゼリー状の薬を5分間我慢して喉に溜め込む。胃カメラ挿入のときと同じだと思う。今から思えば、これが一番辛かった。続いて喉の奥への麻酔。医師が行う。「はい、息をゆっくり吸い込んで〜」と医師の掛け声。このとき医師がスプレーで霧状の麻酔剤を吹きかける。約5分間の作業。医師が上手におだてながら施術してくれたためか、今回は殆ど苦痛にはならなかった。
 しばらくして施術室に入る。まるで全身麻酔による手術のようなものものしい雰囲気だ。複数の医師、美人の看護師など4,5人が作業に当たるようだ。マウスピースを固定していよいよ施術開始。気管支鏡が一番細い箇所を通るとき瞬間的に「オエッ」という感じになるだけで殆ど苦痛には感じない。一度経験しているため精神的にも余裕があるのだろう。
 まず前回の手術跡の右肺葉をチェック。次いで今回の検査対象の左下肺葉のチェック。前回と比べかなり時間をかけているようだ。途中2,3回気管支鏡を抜き刺しされた。この挿入時が瞬間的ではあるがやや苦痛だ。左下肺葉のかなり奥まで挿入されている感じだ。左後ろ側の患部らしき辺りがウズウズする。日ごろの筋肉痛とか「痛い感じがする」だけの痛みとは異なり体内部からグチュグチュされている感じだ。
 今回はとにかく作業時間は長かった。30分以上気管支鏡を挿入されていたと思う。
 施術が終わった。施術台からストレッチャーと呼ばれる移動式のベッドにお尻を移動させながら自力で移動。ストレッチャーで病室まで移動。「何と大袈裟な・・・」とは思うが筋肉注射をされているため必要な措置らしい。ストレッチャーに乗っているとエレベーターに乗るときも最優先だ。口や喉の局部麻酔がまだ効いているためか医師や看護師との会話がとてもしづらい。ろれつが回らないといった状態だ。病室のベッドで1時間余り安静。何とか会話可能程度まで麻酔が切れてきたようだ。胸部X線撮影のためX線室に移動。もう誰も手助けしてくれない。うっとおしい点滴スタンドと共に移動。
 久しぶりの病院食。おいしくない。薄味すぎる。でも一応完食。午後9時前後就寝。ほぼ90分毎に目が覚める。痰が喉にからまっている感じだ。咳払いのような感じで痰を吐き出す。真っ赤だ。とても気持ちが悪い。一晩で20回程度吐き出したと思う。前回よりもかなり多いと思う。今回の施術時間が長かったせいもあるのだろう。明け方になるにつれ血の量は少なくなってきたようだ。退院時は殆ど血は混ざっていなかったので一安心。2,3日は血痰が続くかもしれないとのこと。退院前に抗生剤を点滴。
 主治医が昨日のX線画像をもってきて解説して下さった。左肺全体に素人でも判別できる影が映っている。施術直後の出血による影らしい。次回の診察はおよそ2週間後。結果が出るそうだ。「先生、手遅れにならないでしょうか・・・?」との私の質問に「大丈夫、大丈夫」と笑いながら答えられた。
 あ〜、また心配な日々が続く。癌と確定すれば手術に絶えられるかの検査とか転移がないかなどの検査が待ち受けている。もし手術可能となれば多分24,5%の肺を失う。前回と合わせると50%前後の喪失だ。日常生活に支障が出ないか心配だ。でも余り心配ばかりしていてもどうしょうもない。少し開き直った方が肉体的にも精神的にも良好だと思う。あ〜あっ。
 
新宿御苑では大寒桜が開花してきた。3月13日撮影
肺生検後の胸部X線画像。左肺(画面上右側)の上の方まで白い影が写っている。これは肺生検による出血とのこと。思えば結構な時間肺内をいじくりまわされた。
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2013/2/28
(木)
再発?

 3日前に肺のCTや腹部エコーなどの検査を行い、今日呼吸器外科に行った。肺の左下に素人でも判別できる明らかな異変がCT画像に写っていた。主治医は癌とは断定しなかったが、どうも前回の手術前の左肺葉下の癌と類似しているように見える。前回の手術前の病変の大きさよりもやや小さい感じだ。前回の経験からするとまだ胸郭には接触していないようだ。前回の手術時の病理検査では多発性の腺癌だった。多発性というのでまたもや今度は右肺葉下に癌が顕在化したのかもしれない。主治医によると手術可能とのこと。少し安心した。が、左下肺葉下を切除されると肺活量は以前の50%弱にまでなってしまう。多分、日常生活に支障をきたすだろう。また切除後また発生すると多分も手術はできないだろう。
 前回の検査およそ半年前の2012年8月のCT画像では見当たらなかった異変だ。わずか半年でこれほど顕在化するとは驚きだ。思い返せば昨年秋頃から異常にお腹が張ってしまう。今年1月中旬から咳がなかなかとまらない。当初1月14日の大雪の日に寒い中を新宿御苑に出かけて寒さに震えながら写真撮影を行ったため風邪をひいたのだろうと思って約1ヶ月間、咳止めなどの処方された薬を服用し続けていた。もしかするとこの咳は新たな肺がんの影響なのかもしれないと思った。また最近体重がややもすると減少気味だったのが気にもなる。同じ体重を維持するのに以前よりもやや沢山食べなければならないような気がしていた。それにこの1ヶ月近く便の状態もやや軟便気味なのも気になる。
 前回の手術以降驚異的な回復だったのにもし再発だとすればとても残念だ。いじれにせよ今度3月に肺生検で細胞を採取して確認することになる。1泊2日の検査入院を行うことになった。
 いや〜、それにしても意外だった。もし癌と診断され右肺葉下を切除すると肺活量は以前の50%以下。もしそうなれば、恐らく山歩きや海外ドライブは無理だろう。また声楽もかなり後退するのではないかと気がかりだ。

今回の採血結果
02/09 02/22 02/24 02/27 02/29 03/02 03/08 03/15 05/10 06/28 08/29 02/28 基準値 意 味
総蛋白 6.3 6.5 6.3 L 6.2 L 6.5 5.9 L 6.1 L 6.2 L 6.3 L 6.1 L 6.9 6.7 6.5-8.0 栄養状態や肝機能障害を推測するための指標
アルブミン 3.8 4.0 3.8 L 3.7 L 3.8 L 3.5 L 3.7 L 3.8 L 3.9 3.8 L 4.1 3.8 L 3.9-4.9 健康、栄養状態を推測するための指標
AST(GOT) 13 15 18 15 17 19 14 16 17 16 20 18 10-33
ALT(GPT) 13 11 15 16 25 30 15 14 11 11 18 17 4-30 肝組織の障害を推測する指標
LDH 169 194 218 160 169 204 180 207 215 177 195 209 100-230 肝臓などの障害を推測する指標
ALP 356 H 297 202 183 206 203 210 203 259 H 256 269 263 167-345 肝臓、骨芽細胞の障害を推測する指標
総コレステロール 234 H 208 232 H 210 130-219
中性脂肪 98 86 66 81 30-149
尿素窒素 26 H 25 H 21 H 23 H 22 H 27 17 19 17 17 15 20 8-20
クロール 110 H 111 H 106 107 106 105 113 H 113 111 H 111 H 110 H 105 98-108 腎機能などの障害を推測する指標
CRP 0.3 0.1 0.1 0.0 0.0 0.4 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.0-0.4 体内での炎症や組織障害の存在や程度を推測できる指標
白血球数 8.56 5.89 11.72 H 10.62 H 11.03 H 8.16 5.71 4.32 6.15 5.87 6.78 8.34 3.5-9.0 多いと体内で炎症が起きていたり病原菌が進入していることを示す
赤血球数 366 L 374 370 L 385 L 415 395 L 365 L 375 L 386 L 394 L 441 409 410-530 酸素の運搬能力を示す指標
ヘモグロビン 11.1 L 11.5 11.5 11.8 L 12.7 L 12.1 L 11.2 L 11.5 L 11.8 L 11.8 L 13.2 L 12.4 14.0-18.0 酸素の運搬能力を示す指標
ヘマトクリット 33.8 L 34.5 34.1 L 35.7 L 38.5 L 36.4 L 34.0 L 35.2 L 35.0 L 36.1 L 39.9 L 37.6 40.0-55.0 貧血の程度などを推測する指標
血小板数 18.3 16.9 14.2 11.2 L 15.4 15.9 18.0 19.8 16.1 16.2 17.2 20.6 12.0-36.0 減少すると出血しやすくなったり血が止まりにくくなる。
単球% 3.4 8.1 1.8 L 5.0 5.1 5.6 4.6 8.0 5.2 6.3 4.4 5.3 2.0-11.0
リンパ球% 36.4 51.3 H 8.4 L 35.9 52.6 H 47.1 45.2 59.0 H 45.4 52.0 H 48.2 34.7 19.0-49.0
好中球% 58.6 38.2 89.8 H 58.9 41.8 46.5 49.0 44.0 38.8 44.2 57.7 37.0-72.0
好中球数 5.02 2.25 10.52 6.26 4.61 3.79 2.80 1.38 2.71 2.28 3.00 2.89 3/15:分葉核球数
CEA 1.3 1.4 1.5 1.3 1.8 1.8 5.0以下 11/10 :1.4、1/25:1.2
CA19-9 29.3 37U/ml以下
KL-6 442 500U/ml

 CEAは上昇していない。CA19-9,KL-6は基準値越えに近いが前回の数値と比べなければ分からない。白血球数が多くなっている。右肺葉下の影、癌細胞ではなく病原菌によるもので白血球が頑張ってくれていると期待したい。
 
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