アメリカ南部ドライブ旅行記

5/31(月)

記        事 写  真
中央時間帯

 テキサス州はアメリカ本土の4つある時間帯のうち中央時間帯に属しているが、地理的にかなり西に位置している。更にテキサス州はとても広い。テキサス州の中でもほぼ西の端に位置するプレシディオの場合は極端だ。夏至に近いこの時期、日没は午後10時前後なのに対し、日の出は午前7時前後なのだ。東京のこの時期の日照時間とはかなり雰囲気が異なる。
 午前5時半起床。外はまだ真っ暗。持参した「サトウのご飯」を電子レンジで温め、コーヒーサーバーでお湯を沸かし味噌汁を作る。日本的な朝食。
 午前7時前モーテルを出発。US-67Nを北上する。大平原の遠くにビュートのようなものが見える。丁度そのビュートに太陽が隠れている。朝焼けが美しい。

US-67Nでの朝焼け
検問所

 テキサス州でメキシコに接する周辺には実に検問所が多い。メキシコに通じる主要道路沿いには殆ど検問所が設けられているのではないかと思う。しかもメキシコ側からアメリカ側に向かう道路側だけに検問所が設けられている。それだけメキシコからの不法入国とか密輸品が多いということか・・・。
 パスポートを示し、簡単な説明に応える。英語がよく聞き取れないため4,5分かかったように記憶している。車の内部の検査などは行われない。

US-67Nの検問所
広いな〜

 アメリカ・ドライブの醍醐味として、広々とした大平原を見ながら真っ直ぐに伸びる道路を独り占めして淡々と走り続けるのもあると思う。この爽快感はアメリカ西部の諸州の方が多いように思う。US-67Nもそうだったがマーファ(Marfa)からのTX17も区間距離こそ40Km弱だが同じような感動を与えてくれた。

TX17N 直線道路が続く
時間調整

 Presidioから次の目的地フォート・デービス国立史跡まではおよそ80マイル。史跡がオープンする時間に合わせてPresidioを出たつもりだが、やはり制限速度+10マイル程度で運転すると早く着きすぎた。時間調整と史跡の場所を教えてもらうためにお店に入り買い物。パンとコーヒーを購入。日本よりやや大きめで中にハムなどがたっぷりと入った三角形のサンドイッチがおよそ2ドル、コーヒーが20ozで1ドル程度だ。

ちょっとお買い物
フォートデービス国立史跡(Fort Davis National Historic Site)

 ここでもまずビジターセンターに行く。ビジターセンターにはパスポートブックへの押印を収集している団体のオートバイでツアーをしている年輩の団体客達がいた。互いに収集したスタンプを見せっこする。私のを見て驚いていた。私のパスポートブックはスタンプがいっぱいで、もう所定のページには押印するスペースが無いのだ。
 ビジターセンターのパークレンジャーは史跡について団体客を含め何かと誇らしげに説明してくれるが殆ど興味は無い。どうやら昔の騎兵隊の頃の遺跡らしい。
 一応敷地内の展示物を殆ど見て次の目的地に向かう。

フォートデービス国立史跡
マクドナルド天文台

 フォートデービス国立史跡からガダルーペ国立公園を目指してTX118を北上する。途中にテキサス大学所属のマクドナルド天文台がありビジターセンターもあるので立ち寄った。入館料5ドルを徴収された。ガイド付きのツアーに参加すると10ドル以上徴収されたと思う。ツアーに参加すると太陽を望遠鏡で観察させてくれるらしい。英語が理解できないのと時間の関係で参加はしなかった。ここにはいくつかの反射望遠鏡が設置されている。圧巻は直径9.2mの反射望遠鏡だ。日本のすばる望遠鏡が8mなので負けた気がした。ただしすばる望遠鏡は1枚鏡の反射鏡としては今のところ世界一だ。ここのは直径1m程度の6角形の反射鏡を並べて実質的に9.2mの直径を得ているのだ。光学的性能はどちらが優れているのかは知らないが少しだけ悔しい思いもする。また戦艦大和を思い出した。すばる望遠鏡は1枚の反射鏡としては極めたかもしれないが、本来の機能を考えると反射鏡を組み合わせて実質的により大きな反射鏡を作る方が何かと将来性があるような気がする。運用維持の問題もあるだろうが、アメリカの方が戦略的だと思った。

マクドナルド天文台

9.2m反射鏡
油断ならない山道

 TX118沿いには天文台もあるくらいなので相当標高が高いところの山道だ。2000m近い。制限速度は55マイル(約90Km)だが、急カーブが突然現れるので運転は結構疲れる。写真のような道路だと70マイルで楽々走れるのだが峠を越えた途端25マイルが安全速度というような急カーブが現れることもある。快適なドライブウエイというので飛ばしすぎると事故を起こしかねないのだ。

TX118 高原ドライブ
直線道路に感激

 TX118とI-10が交わるKentでI-10Wに入りVan Hornに向かう。たかだか36マイル(58Km)だが、30Km以上は続くであろうと思われる直線道路に感激。インターステートでの長い直線道路は過去かなり体験してきたけれども、この区間はより印象的だった。大きな峠を下るときかなり前方まで見え、かつ視界がよく景色が良い。遠くの山々が走れども走れども殆ど同じようにしか見えないのだ。

I-10W どこまでも続く直線道路に感激
TX54

 Van Hornからガダルーペ国立公園まではTX54を利用する。前半は左手に赤茶けた険しい山々、右手は広い砂漠を見ながらのドライブだ。インターステートに比べ路肩はなく道幅もやや狭いような気がする。路面はこのときは比較的デコボコだった。制限速度は60マイル程度だったと思う。

TX54 景色は良いが路面はでこぼこ
あれはガダルーペ?

 Van Hornを出てから赤茶けた山脈の景色を楽しみながらドライブし、赤茶けた山脈が遠くに離れていく頃、遙か遠くの山容が見えてくる。うっすらと見える山容の左端はとても特徴がある。切り立った崖になっているのだ。もしかして、ガダルーペの象徴的な断崖絶壁かと思っていた。近づくに連れて益々見覚えのある形になってきた。ガダルーペ国立公園のEl Capitanと呼ばれる山だ。見え始めた頃は距離にして50Km以上離れている。50Km先がこんなにくっきりと見えるということに感激。空気が澄んでおりとても視界が良いのだ。
 昔近くのUS-62Eを夜走行したことがある。US-62も長い直線が続く。対向車のライトが見え隠れするが全くすれ違わない。恐らく対向車のライトが見えたときは70〜80Km先だったのだろう。日本をドライブしている感覚だとこの距離は数Kmの距離に感じた。

遠くにガダルーペが見える
El Capitan

 ガダルーペ国立公園の10Km手前くらいでUS-62Eに入る。そびえたつEl Capitanの大きさがぐんぐん大きくなってくる。この辺りのUS-62Eはとても路面状況がよく、時速80マイルで走行する。上り坂の曲がりくねった途中に展望台のようなものが設けられている。El Capitanの威容を眺めるためのレストエリアのようなものだ。速度を出しすぎて、この展望台には入り損ねてしまった。この展望台付近からの眺めは格別良かったと思う。何しろカーブの続く中を80マイル以上(140Km)で走行していて急にレストエリアが現れても急には停車できないのだ。

US-62E El Capitanの威容
ガダルーペ国立公園

 ガダルーペ国立公園には3年前も訪問したことがある。午後5時過ぎの訪問ですでにビジターセンターは閉館していた。様子もよくわからなかった。ただEL Capitanの威容がとても印象に残っていただけだ。

ガダルーペ国立公園
ビジターセンターにて

 ビジターセンターに行き、お薦めのハイキングコースを教えて貰う。2日間この公園で楽しみたいと話すと3つのハイキングコースを推薦してくれた。
 ビジターセンターでは思わぬ人と遭った。今朝フォートデービス国立史跡で知り合ったオートバイで各国立公園のスタンプを収集している団体だ。彼等から声をかけてきてくれた。最初誰か分からなかったがすぐに理解できた。嬉しかった。

ビジターセンター
Guadalupe Peak Trail

 時刻はまだ午後2時、往復14Km、標高差900mのTrailに挑戦することにした。最初、長さおよそ50m程度の直線で構成されるスイッチバックが延々と続く。暑さのせいもありとても疲れる。ビジターセンターが下に見える。かなり標高が高くなってきたような気がする。反対側にそびえる山よりも高いところまで行く予定だ。見える景色から判断してスイッチバックを登り切った辺りでトレイルの半分は来ただろうと思っていたが、とんでもない勘違いだった。後で分かったことだがまだ全体の1/4程度しか来ていないのだ。

Guadalupe Peak Trail
山頂を極めた〜

 ホントにきついトレイルだった。殆ど上り坂ばかりのトレイルで途中何度引き返そうかと思った。山頂が見えていてもなかなk近づかない。山頂付近では3,40m歩く毎に休憩をとる。山頂付近は岩場のトレイルもあり、高所恐怖症の私には少し恐ろしいところでもある。ここまで来たからには引き返すわけにはいかない。勇気を出して進む。やっと事前に調べていた山頂の標識に到達した。この達成感はまた素晴らしいものだ。先に登頂していた人達が祝福してくれる。山頂からの眺めは素晴らしい。視界もよく恐らく100Km前後の視界があると思う。日頃の身体を鍛えてないことも原因してこのトレイルは過去のハイキング歴でも一番苦しかった。片道3,4時間はかかったと思う。

山頂 2667m テキサス州で一番の高所
El Capitanよりも高いところ

 遙か遠くからでも目立っていたガダルーペ国立公園の象徴的存在であるEl Capitanを上から眺めているというちょっぴり優越感に浸る。
 ガダルーペ山頂は風が強く雷雨を伴うことが多いらしい。この日は風も殆どなく快晴だった。とても運が良かったと思う。

El Capitan
無事帰還

 午後7時過ぎ無事駐車場に帰還。最後は下り坂にもかかわらずとても苦しかった。足が前に出ない。足を上げるのがとても億劫なのだ。足を回しこむようにして前進させる。
 往路は殆ど水分補給をしなかった。帰路、やけに唇が乾く。脱水症状といわれる症状かもしれないと思った。帰路は唇が乾いたと思う毎に唇を湿らせる程度に水分を補給しながら歩いた。やはりトレイル途上は水分の取りすぎはどうかと思うが適度に補給する必要がありそうだ。

駐車場、前方はHunter Peak、2550m
こうもりの大飛行(Bat Flight Show)

 US-62Eで隣接するカールズバッド洞窟群国立公園に向かう。カールズバッドも3年前に訪問したことがあるが、この時はまだBat Flight Showは開催されていなかった。ビジターセンターで開催時刻を教えてもらう。午後7時半からだと言う。私の時計ではもう8時を過ぎている。不思議に思い聞き直す。ここはニューメキシコ州で山岳時間帯なのだ。1時間の時差がある。
 10分前に会場に行く。会場はぎっしりの観衆だ。この日はMemorial Dayの3連休の最後の休みの日なのだ。
 7時半になりパークレンジャーの説明が始まった。長い説明だ。やや薄暗くなってきた。

カールズバッド国立公園
ちょっと期待外れ

 パークレンジャーの説明が30分以上続きやっとこうもりが洞窟から飛び出して来た。こうもりの飛行速度は以外と速かった。最初はつばめかと思っていた。空を覆い尽くすようなこうもりの大群かと思っていたらそうではなかった。こうもり君達整然と洞窟から順番に飛び出てくるのだ。
 このショーを見るならば観客席最前列右よりの位置がベストだと思う。そこだと真上をコウモリの大群が飛行しやや天空を覆い尽くすという感じになるかもしれない。

こうもりの大飛行
早々に引き上げ

 こうもりの大飛行はまだまだ続きそうだが10ふん程度見て早々に引き上げることにした。広い駐車場には車がぎっしり、帰り道は渋滞が激しそうだ。それに今夜の宿泊先を探さなければならない。
 ビジターセンターからおよそ5マイル公園内の山道を下ったところにWhite Cityと呼ばれる小さな集落があり、ここに宿泊施設はあるが料金が高い。およそ40Km先のカールズバッドにはいくらでも安いモーテルがあるのは既に3年前に学習済みだ。
 カールズバッドで宿泊先確保。このモーテルもしかして3年前にも宿泊したモーテルかもしれないと思った。29ドル。

ビジターセンターを後にして

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